
AV情報家電 家電製品アドバイザー(エグゼクティブ等級)のyacchiです。
オーディオ歴は40年以上、ホームシアター歴は15年以上です。
今回は、『QCY Crossky C30』 という2024年10月18日発売のイヤーカフ型イヤホンをレビューします。
最近、見た目がお洒落という理由で人気のあるイヤーカフ型イヤホン。
イヤーカフ型も含めたオープンイヤー型イヤホンはどうしても低音があまり出ません。
果たして 『QCY Crossky C30』 はどうなのでしょうか。
音質を中心に徹底レビューしていきます。
実際に自分で購入して使用しているので参考にしてください。
- QCY Crossky C30 の価格
- QCY Crossky C30 の音質
- QCY Crossky C30 の装着感
- QCY Crossky C30 の機能性
- QCY Crossky C30 のアプリ
- QCY Crossky C30 の外観
- 他のイヤーカフ型イヤホン との比較
- QCY Crossky C30 はどんな人におすすめか


レビュー 結論:音質良くコストパフォーマンスは非常に高い
『QCY Crossky C30』 は、見た目がお洒落なイヤーカフ型イヤホンで音質は良く、それでいて価格は約5千円程度とお手頃で非常にコストパフォーマンスが高いです。
理由①:価格がかなりお値打ち
『QCY Crossky C30』 の価格は2025年1月23日現在、Amazonでタイムセール中で4,935円(税込)です。
通常だと6,580円(税込)ですが、セールにかかると5千円を切ってくるのでかなりお値打ちです。

理由②:音質は満足
『QCY Crossky C30』 は、価格とイヤーカフ型ということを考えると音質は良いです。
また、イコライザーで好みの音に調整が可能です。
イコライザー


イコライザーは以下から選択可能です。
- デフォルト
- ポップ
- ベース
- ロック
- ソフト
- クラシック
- カスタム
デフォルトの設定の音質はなかなか優秀です。
低音もそこそこ出ているし、高音も伸びています。
また音の広がりもそれなりに感じられます。
デフォルトでのイコライザー設定は全くのフラットではなく、以下の状態でした。

私はカスタムでより低音を増強し、以下のように調整しました。
より音にメリハリが出てさらに良くなりました。

その他のイコライザー設定の特徴は以下です。
私は以下初期設定のイコライザーはどれも好みではありませんでした。
- ポップ
低音が減少
ボーカル中心になる感じ
- ベース
低音が増強されるが全体のバランスは悪くなる
高音が詰まったような感じです
- ロック
少し中音が抑えられる感じ
- ソフト
中音が盛り上がる
高音が少し抑えられる
音の広がりが減少
- クラシック
高音が少し抑えられる
ノイズ感は減少
低音がモコモコする
音質(デフォルト)
- 高音
高音に少しシャリつきを感じます。
高音自体は結構クッキリしています。
ドラムのハイハットはしっかり聴こえます。
- 中音
ボーカルは結構クリアに聴こます。
割とスッキリした中音です。
- 低音
低音はそれなりに出ていて量感を感じられます。
しかしながら低音の質感はそこまで高くはありません。
少しボワっとしています。
もう少し締まり感とダイナミック感が欲しいところです。
ドラムのバスドラが少しモコっと感じられます。
- 音場
特に広くも狭くもないです。
- 全体
イヤーカフ型で不足しがちな低音もしっかり感じられ、全体の音のバランスは良いと思います。
少しおとなしい音で、欲を言うともう少しダイナミック感が欲しいところです。
- ポップス
高音に少しシャリつきはありますが中高音がクッキリしていて楽しく聴けます。
- ロック
中高音の響きが高く、ギターサウンドが気持ち良いです。
ドラムのスネアの音が少し軽く感じます。
全体にもう少し重厚感は欲しいところです。
- EDM
EDMには重低音が必要なんですが、そこまで響かないですね。
高音はかなり伸びてはいますが…。
- アニソン
録音の質が良くない曲が多いアニソンなので、その分再生のハードルは高いです。
(どうしても録音音質がそのまま出てしまうため)
少し軽く聴こえます。
ボーカル中心に聴くならアリです。
- ジャズ
ジャズのドラムは良い感じです。
サックスやペットなどの金管楽器は良い響きです。
ウッドベースの響きはもう少し欲しいところです。
ボーカルものは良い感じです。
- アコースティック
アコースティックギターの響きは気持ち良いです。
ギターとボーカルのバランスも良く、かなり良い感じで聴けます。
- クラシック
エコー感があり、ホール感も感じられ良い感じです。
小ホールという感じですが心地よく響きを感じられます。
- Youtube
人のしゃべる声はかなり良く聴こえます。
Youtubeの視聴には充分だと思います。
- 映画(スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け)
セリフは良く聴こえます。
臨場感もかなり感じられ迫力があります。
後述しますが空間モードをONにするとより臨場感が増します。
従来のイヤーカフ型イヤホンのように低音がスカスカではないので、音楽も結構楽しめます。
空間サウンド
空間は少し広がる感じになります。
低音の弾力が増して音にメリハリが増す感じで、この設定がデフォルト使用で良いかも。
ただ、空間サウンド設定時にアナウンスが入って、音楽の邪魔をされるのは良くないです。
音の好みは人それぞれなので、あくまで参考までに。
相性の良いジャンル
- ポップス
- ジャズ
- アコースティック
- クラシック
- 音源:Amazon Music Unlimited ULTRA HD(24-bit/48KHz)、HD(16-bit/44.1KHz)
- 再生ジャンル:ポップス、ロック、EDM、アニソン、ジャズ、アコースティック、クラシック
- 再生映画:スターウォーズ スカイウォークの夜明け(ディズニープラス)
- 接続機器:
スマホ:Pixel 8 Pro



装着感:自分には合わない
『QCY Crossky C30』 の装着感は私には合いませんでした。
耳に装着したときから「耳に挟んでいる」感触があります。
1時間くらい装着していると耳が痛くなります。
少し湾曲した耳に挟む部分が他のイヤーカフ型イヤホンと比べて小さいと感じます。

この装着感は使用者の耳の大きさや形にも関係してくると思いますので、あくまで私個人の感想です。
そうはいってもイヤーカフ型なので、従来のイヤホンが抱える耳への圧迫感から解放されます。
耳掛け式のオープンイヤー型イヤホンも良いのですが、メガネをする人はどうしても干渉してしまいます。
イヤーカフ型だとメガネとの干渉もないので快適です。
また、カナル型イヤホンだとイヤーピースを耳穴にを入れるので、耳穴が痒くなったり、イヤホン難聴の心配もあります。
カナル型イヤホンは遮音性が高いため、聴いている音に集中できる反面、周囲の音が聴こえないため外での使用には危険性もありました。
まぁ、最近のカナル型イヤホンは外音取込モードも優秀なものが多いですが。
イヤーカフ型イヤホンの良い所は、解放型なので周囲の音も聴こえる安心感と耳穴にイヤーピースを入れないので耳穴が痒くなることもありません。
私が以前にレビューした SOUNDPEATS CC イヤーカフ の方が、シリコン素材を使用しており耳に挟む部分にも余裕があるので、装着感はかなり良いと感じました。

装着方法は以下です。

機能性:機能性は普通
マルチポイント接続
マルチポイント接続に対応しています。
ただ、この機能は最近のイヤホンには当たり前に装備されているので普通の機能です。
以下にマルチポイントの接続方法を記載しておきます。
1台目のデバイスのBluetooth接続を一旦オフにするのがポイントです。
- 1台目のデバイスのBluetooth接続を一旦オフにする
- そうすると2台目のデバイスで選択可能になるのでQCY Crossky C30を選択する
- 1台目のデバイスのBluetooth接続を再びONにする
- その後はどちらのデバイスとも繋がっており、再生可能です。
後から再生したデバイスへの接続に自動で切り替わります。
音漏れ防止技術
高度な指向性オーディオ技術と自動サウンドビーム調整機能を搭載しており、音が正確に耳に伝わることで音漏れを軽減しているそうです。
実際に通常の音楽を聴く音量(Pixel 8 Proで約7割くらいのボリューム)で耳もとで録音してみましたが、全く音は録音されませんでした。
仕様
製品名 | Crossky C30 |
Bluetooth | V5.4 |
コーデック | SBC、AAC ※1 |
ドライバー | 10.8mmデュアルマグネット・ハイセンシティー・ドライバー |
再生時間 | 5.5時間(イヤホン単体) 充電ケース込みで最大25時間連続再生 |
充電端子 | USB Type C |
ワイヤレス充電 | - |
重量(実測値) | 約5.2g (イヤホンのみ、片側) 約42.5g(充電ケース込み) |
外形寸法 (幅×奥行き×高さ mm) | 66mm x 25.6mm x 49mm (充電ケース) |
自動装着検出 | - |
低遅延モード | 〇(ゲームモード) |
ムービーモード | - |
防塵防水 | IPX4 ※2 |
マルチポイント | 〇 |
アプリ | 〇 |


※1:Bluetoothコーデックについては、以下をご参照ください。

※2:IP等級に関しては、以下をご参照ください。

アプリ機能は豊富
専用アプリ「QCY」でいろいろな設定が可能です。
バッテリー残量の確認
ホーム画面でバッテリー残量の確認ができます。

イコライザー設定
以下の設定が可能。
- デフォルト
- ポップ
- ベース
- ロック
- ソフト
- クラシック
- カスタム(自分好みに10帯域の調整が可能)
タップ操作の設定
タップ時の操作設定が可能です。
左右、1回・2回・3回タップ時の操作を以下から選択可能です。
1回タップのデフォルトは誤動作を防ぐため「無効」になっていました。

タッチ感度
タッチ感度の調整が、中・通常・高から設定可能です。

ただし、タッチ感度:高 に設定しても、タッチ感度は鈍く、なかなか反応しないことも多いです。
また、タップ操作は充電端子側(耳の裏側)をタップする必要があるので操作しにくいです。
ビープ音量
ビープ音量の設定が可能です。

電源オフタイマー
設定した時間に電源オフができます。

接続解除後の自動電源オフ
接続解除後、何分後に電源オフにするかの設定が可能です。

ゲームモード
音の遅延を少なくするゲームモードのオンオフ設定が可能です。
空間オーディオ
空間オーディオのオンオフ設定が可能です。
スリープモード
空間オーディオのオンオフ設定が可能です。
スリープモードとはタッチ操作を無効にして、枕にあたった際の誤動作を防ぐ機能です。
ファームウェアのアップグレード
ファームウェアのアップグレードが可能です。
イヤホンを探す
イヤホンを探す際にイヤホンから音を出すことが可能です。
ただし音量はかなり小さいので遠くにイヤホンがあると聞こえないと思います。
気になる点
『QCY Crossky C30』 の気になる点は以下です。
- 左右の区別がある
他のイヤーカフ型イヤホンは左右の区別はなく、自動で左右の認識がされますが、
『QCY Crossky C30』は左右をしっかり意識しないといけません。
左右の表記はわかりやすいので、慣れの問題ではありますが…。
- タッチ操作がしにくい
タッチ操作は耳の裏側なのでタッチしにくいです。
またタッチ感度もあまり良くありません。
他の方のレビューで見かけた、「最小音量が大きすぎる」に関しては全く問題ありませんでした。
私が使用している Pixel 8 Pro では、音量調整も細かく設定できました。
おそらく使用している再生デバイス側の問題と思われます。
パッケージ・外観・付属品
パッケージ
パッケージは白ベースで割とシンプルです。




外観
イヤホンケースは艶消しのプラスティックな感じで質感はそこまで高くはありません。
カラー展開は、ブラック、ホワイト、パープルの3色展開です。
私はブラックを購入しました。



ケースは手のひらに収まりやすく持ちやすい大きさです。

イヤホン本体は鏡面加工になっており、結構光って目立つ感じがします。
この光る感じが、装着した際のお洒落感の好みが分かれると思います。



付属品
- Type-C充電ケーブル
- 取扱説明書
- 付け方ガイド


他のイヤーカフ型イヤホン と比較
SOUNDPEATS CC イヤーカフ、EDIFIER R1、HUAWEI FreeClip と比較してみました。
音質の比較
私個人の音質の良い順に並べると以下です。
SOUNDPEATS CC イヤーカフ > QCY Crossky C30 > HUAWEI FreeClip > EDIFIER R1
『QCY Crossky C30』 は比較対象の中で最も安価ですが、音質は頑張っていると思います。
装着感の比較
あくまで私個人の装着感の良い順に並べると以下です。
SOUNDPEATS CC イヤーカフ > HUAWEI FreeClip > EDIFIER R1 > QCY Crossky C30


QCY Crossky C30 はこんな人におすすめ
- 5千円程度でイヤーカフ型イヤホンが欲しい人
- 安価でも音質に妥協したくない人
- カナル型イヤホンだと耳が痒くなってしまう人
- オープンイヤー型イヤホンが欲しいがメガネと干渉して困っている人

まとめ
『QCY Crossky C30』 は結論で述べた通り、見た目が洒落なイヤーカフ型でありながら音質は良く、それでいて価格は約5千円程度とお手頃でコストパフォーマンスが非常に高いイヤホンです。
また、他のイヤーカフ型イヤホンとの比較も行いましたが、安価ですが音質は健闘していると思います。
音の好みは人それぞれですが、私は SOUNDPEATS CC イヤーカフ の音質の方がより好みでした。
SOUNDPEATS CC イヤーカフ とは価格差が2千円ほどあるので、少しでも安くて音質にも妥協したくないのであれば、『QCY Crossky C30』 はおすすめできます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
少しでも私のレビューが皆さんの楽しいオーディオ・ビジュアルライフの一助になれば幸いです。
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