AV情報家電 家電製品アドバイザー(エグゼクティブ等級)のyacchiです。
オーディオ歴は40年以上、ホームシアター歴は15年以上です。
ワイヤレスイヤホンとして評価が高いTechnicsのワイヤレスイヤホン「EAH-AZ80」、レビューサイトやYoutubeレビューを見てもかなり高い評価を受けている商品です。
今回、Technicsのワイヤレスイヤホン「EAH-AZ80」を購入したので、開封とファーストインプレッションをお届けします。
Technics EAH-AZ80 は、前作のEAH-AZ60から全体的に正常進化して、より解像度・明瞭度が増した高音質なイヤホンです。
●前作、Technics EAH-AZ60のレビュー記事は以下をご参照ください。
→高音質 完全ワイヤレスイヤホン Technics AZ60 レビュー
●自分に合ったイヤホンの選び方は、以下をご参照ください。
Technics EAH-AZ80 を購入した理由
- Technics EAH-AZ80 が高音質との評判が高く気になっていた。
- 前機種の、Technics EAH-AZ60 を所有していて高音質で気に入っており、どんな進化を遂げたか確認したかった。
開封
パッケージ
パッケージはこんな感じです。
100%プラスチックフリーのエコなパッケージです。
パッケージは結構小振りでした。
パッケージを開けると中に黒いケースが入っています。
黒いケースを開けるとイヤホン本体と付属品が入っています。
外観
カラーはブラックとシルバーの2色です。
AZ60はブラックを購入したので、今回はシルバーを購入しました。
ケースはサラサラした感触のアルミ素材です。
厚みは結構薄いです。
AZ60と比較すると幅が少し小さくなって、厚みは増しました。
充電ケースを開けるとこんな感じです。
イヤホンケースからかなり取り出しやすいです。スッと取り出せます。
それでいて磁石でしっかりくっついており、逆さにしてもイヤホンは落ちてきません。
ケースの裏面には充電用のUSB-C端子があります。
ケースは小振りで持ちやすいです。
ケースはアルミ素材のためか、少し冷っとした感触です。
イヤホン本体はこんな感じです。
AZ60と比較すると少し大きくなって、裏面の箇所が少し盛り上がっています。
このおかげでAZ60よりも、より耳にフィットしやすくなっています。
イヤーピースにフィルターが付いています。
イヤホン本体の裏面にL・Rの記載があります。
付属品
- イヤーピース XS1/XS2/S1/S2/M/L/XL 各2個(Mやイヤホンに装着)
- USB Type C充電ケーブル(約0.2m)
- 取扱説明書
主な特徴
直径10mmのアルミ振動板
剛性の高いアルミ振動板を十分に駆動する大口径10mmドライバーと、低域特性の良い振動板周囲を柔らかいエッジで支えるフリーエッジ構造により、幅広い周波数帯域で色付けのないきめ細やかな再生と広い音場感を実現しています。
独自の音響構造により自然で臨場感あふれる高音質を実現するアコースティックコントロールチャンバー
ドライバーの後端に専用の音響空間を設け、ドライバーの空気の流れを精密に制御。
低音域やボーカル帯域の帯域バランスを整え、力強い低域とリアルなボーカルを再現します。
高音域の周波数特性の乱れを抑え、自然な音質を実現するハーモナイザー
ドライバー前方の空間を適切に調整することで、高域特性を改善。
5kHz以上の高音域の周波数特性の乱れを抑えることで理想的な帯域バランスを実現し、自然な高音を再現しています。
ダイレクトモードの採用
新たに採用したダイレクトモードでは、音色変化をさせるイコライザー回路をシンプルな動作とし、特にフラット特性での音の純度を高め、原音により忠実な音を再生します。
LDAC対応
Bluetooth伝送のためのコーデックとして、SBC、AACに加えて、LDACに対応しています。
LDACはSBCなどの一般的なコーデックの約3倍もの情報量を持ち、最大96kHz/24bitのハイレゾ音質の伝送も可能です。
業界最高クラスのノイズキャンセリング性能
業界最高クラスと謳っているメーカーは他にもあります。
SONYは世界最高と謳っていました。
テクニクスは、独自のデュアルハイブリッドノイズキャンセリングを搭載しています。
フィードフォワード方式で、高次フィルターによる精密なデジタル演算処理を実施。
フィードバック方式は、遅延が少ないアナログ制御により精度を高めました。
2つの方式と、デジタルとアナログ制御の組み合わせにより、業界最高クラス*1の優れたノイズキャンセリング性能を実現。
さらに、EAH-AZ80では、外側のフィードフォワードマイクの性能が向上し、さらに周囲音の低減性能を高めています。
*1 国内のノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン市場において。JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)基準に則る。 2023年3月31日現在。Technics調べ。
2つのアンビエントモード
1.トランスペアレントモード
従来と同じく周囲の音を拾いあげるモード。
外での散歩中などに、イヤホンを装着したままで周囲の音を確認できます
2.アテンションモード
音楽は一時停止し、周囲の会話やアナウンスなど人の声に特化して周囲の音を取り込むモード。
通勤中などに、イヤホンを装着したままで周囲のアナウンスなどを確認できます。
モードの切替は、専用アプリ「Technics Audio Connect」の設定で変更可能です。
耳に快適に収まるフォルム、コンチャフィット形状
耳穴の周囲のくぼみであるコンチャ(耳甲介)にフィットするコンチャフィット形状を採用しました。
優れたフィット感を追求し、300個以上の形状試作と数多くの装着試験を経て検証を重ね、耳への負担も少なく、より安定した装着性を実現するフォルムに辿り着きました。
イヤホン本体の裏側の膨らみがコンチャフィット形状とのことです。
業界初の3台マルチポイント接続
最大3台までの機器と同時に接続でき、切替操作が不要です。
最大10台まで登録可能、自動的に接続ができる「マルチペアリング」。
進化した独自の通話音声処理技術「JustMyVoice」テクノロジー
ビームフォーミング技術や音声解析技術などの組み合わせによる、独自の通話音声処理技術を搭載。
通話中の周囲のノイズと発話者の声を判別し、ノイズを低減することにより、快適な通話を実現しました。
高感度発話検知マイクを搭載し、風の強い場所などでは音声信号に自動で発話検知マイクの音声を重畳、より明確な音声を伝達し、不快な音を強力に遮断します。
また発話音声解析アルゴリズムを改善。
話し声以外のノイズをより抑圧し、こもり感のない明瞭な声を相手に届けます。
周囲のノイズに合わせて自動的に切替を行うため、操作など不要。いつでも快適な通話ができます
専用アプリ
Technicsの専用アプリ「Technics Audio Connect」で、様々な設定や測定が可能です。
かなり機能豊富です。
- サウンドモードの変更
ダイレクト、バスエンハンサー、バスエンハンサー+、クリアボイス、トレブル+、ダイナミック、カスタム から選択可能です。
- ヘッドホンを探す
- JustMyVoiceの確認
- 接続モード
音質優先、接続優先から選択可能です
- マルチポイント
1台のみ、2台、3台 から選択可能です。
3台にするとLDACは使用できないので、高音質で聴きたいなら2台がおすすめです。
- 音途切れや遅延の抑制
自動、音の途切れをより抑える、音の遅延をより抑える から選択可能です。
「音の途切れをより抑える」にすると、映像と音声のズレは大きくなります。
「音の遅延をより抑える」にすると、環境によっては音途切れが発生しやすくなる場合があります。
- タッチセンサーのカスタマイズ
タッチセンサーの割り当て変更ができます。
レビューで詳しく紹介します。
- 外音コントロールの操作設定
「外音コントロール」のオフの設定が可能です。
- アンビエントモードの設定
トランスペアレントとアテンションに切替ができます。
- ノイズキャンセリングの最適化
- 通話相手からのノイズを抑える強さ
ふつう、強い から選択可能です。
- 音声アシスタントを選ぶ
Amazon Alexa、スマートフォンの音声アシスタント、オフ から選択可能です。
主な仕様
製品名 | EAH-AZ80 |
Bluetoothバージョン | 5.3 |
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC ※1 |
ドライバー | 10 mm ダイナミック型 |
重量 | イヤホン:約7 g(片側のみ:LR同値)、充電ケース:約50 g |
再生時間 | 約7.0 時間(ノイズキャンセリングON、AAC) 約6.5 時間(ノイズキャンセリングON、SBC) 約4.5 時間(ノイズキャンセリングON、LDAC) |
充電時間 | イヤホン:約2.0 時間 充電ケース:約2.5 時間 イヤホン+充電ケース(同時充電):約3.0 時間 ※USB充電時 |
短時間充電時再生時間 | 15 分充電、約70 分(ノイズキャンセリングON、AAC) |
充電端子 | USB Type C |
防水 | IPX4 ※2 |
ノイズキャンセリング | 〇 |
外音取り込み | 〇 |
マルチポイント | 〇 |
アプリ | 〇 |
ワイヤレス充電 | 〇 |
Technics様のHPより
※1:Bluetoothコーデックについては、以下の記事をご参照ください。
→【2023年8月最新】Bluetooth について、Bluetoothバージョン、Bluetoothコーデックを解説します。
※2:IP等級に関しては、以下の記事をご参照ください。
→【2023年9月最新】IP等級 ってよく聞くけど、よく分かっていない!? IP保護等級を解説します!
価格
2024年1月にYahoo!フリマで33,980円に対して1500円オフクーポンを使用し、32,480円で購入しました。
2024年1月5日時点のAmazonでの価格は37,000円です。
※Amazonの価格は日々変動します。
Technics EAH-AZ80 レビュー
装着感
耳にフィットしやすいコンチャフィット形状なので装着感は良いです。
安定した装着感です。
耳から落ちる感じは全くありません。
初期接続
「Google Fast Pair」に対応しているので、初期接続は簡単です。
- イヤホンをケースから取り出すとペアリングモードになります
- Android 端末に近づけます
- Android 端末に「接続」ポップアップが表示されます
- 「接続」のポップアップをタップ
- 接続完了です
マルチポイント接続
- 「Technics Audio Connect」アプリの指示に従い操作する
- イヤホン本体を耳に装着し、左右両方のタッチパネルを約5秒間長押しする
- イヤホンから音楽が聴こえたら、端末のBluetooth接続でペアリングする
- 再度、アプリを起動する
- 接続完了です
マルチポイント接続は、分かりやすい方だと思います。
操作性
タッチセンサーでの操作になっています。
タッチセンサーの感度は普通です。
タッチすると「ピッ」が鳴るので、タッチしたのかが分かりやすいです。
タッチセンサーの初期設定は以下です。
タッチセンサーのカスタマイズはアプリ内で設定変更可能です。
「設定」をタップし、「操作/音」の「タッチセンサーのカスタマイズ」をタップ。
↓
↓
LとRの「シングルタップ」、「ダブルタップ」、「トリプルタップ」、「長押し」から割り当ての変更が可能です。
割り当ては以下から選択可能です。
ノイズキャンセリング
ノイズキャンセリングは割と効きます。
AZ60よりも強力なのが分かります。
業界最高ノイズキャンセリングかと言われるとちょっと微妙な感じです…。
私は外でほぼ音楽を聴かないので、ノイズキャンセリング機能はそんなに重視はしていません。
※外で車や電車など外部の音が聞こえないと怖い…
外音取り込み
かなり自然に聴こえます。
イヤホンをしていない時と同じように外の音が聴こえます。
アテンションモードにすると、少しサーっというノイズが入ります。
この機能も私はそんなに使わないので、重視していません。
※家で音楽聴く際は、敢えてノイズキャンセリングで集中したい
サウンドモード
ダイレクト、バスエンハンサー、バスエンハンサー+、クリアボイス、トレブル+、ダイナミック、カスタム から選択可能です。
私は、カスタムは以下のように設定しました。
ダイレクトモードは、確かに音の純度が高いです。
音質(ダイレクトモード)
音質は、前作のAZ60の傾向を引き継いで、更に全体がパワーアップした感じです。
実力はかなりのもので、結構な高音質を実現しています。
AZ60もかなり高音質でしたが、更に解像度が増しています。
AZ60に対して、
高音は、更に伸びてよりドラムのハイハットのキレも良くなっています。
中音は、ボーカルがより明瞭になっており、ボーカルの存在感が増しています。
低音は、AZ60と同様に量感もあるのですが、より締まりが増してレスポンスが向上しています。
- ポップスは、明るい傾向の音色で非常にマッチします。
適度な弾力感もあり、気持ちよく聴けます。
- ロックは、中音を中心としたギターの音などがとても良い響きです。
ベースは締まりがあって良いですが、もう少し重厚感が欲しいところです。
しかし、低音の重厚感はイコライザー設定で調整可能かと思います。
- ジャズは、明瞭度が高く、カラっとした音色なのでマッチしています。
ホーンの音は突き抜けていきますが、全く耳には刺さりません。
ドラムのシンバルの音も明瞭で気持ち良いです。
ウッドベースも適度な締まりがあり、ちょうど良い感じです。
ドラムの音は生々しいです。
- クラシックは、中ホールでの演奏に聴こえます。
各楽器の定位感が良いです。
奥行感も感じられます。
クラシックも明瞭度高く、明るく聴かせてくれます。
- バラードは、しっとりと聴かせてくれます。
ボーカルは明瞭で、まわりの楽器がしっかりボーカルを際立たせてくれます。
- 音場はかなり広めです。
前作のAZ60よりも音場が広がっています。
- 全体
解像度が高く、明瞭感があります。
音のレスポンスも速く、音のクリア度も高いです。
ダイナミックな音で、JBLと比べると少し解像度よりで、明瞭感がより高いです。
明瞭度・解像度が高く、明るい音色なので、聴いていて楽しい気持ちになります。
JBLはエンターテインメント性があり、音自体が楽しく、ついノッてしまう感触があります。
Technics EAH-AZ80 もJBLに近い感じですが、より音の明瞭度が高いです。
どちらが好きかは、完全に聴く人の音の好み次第ですが、私は非常に好きな音質です。
- 音源:Amazon Music Unlimited ULTRA HD(24-bit/48KHz)、HD(16-bit/44.1KHz)
- 再生ジャンル:ポップス、ロック、ジャズ、クラシック、バラード
- 接続機器:
スマホ:Pixel8 Pro Bluetoothコーデック:LDAC
タブレット:iPad mini 6 Bluetoothコーデック:AAC
前作のTechnics EAH-AZ60のレビュー記事は以下をご参照ください。
→高音質 完全ワイヤレスイヤホン Technics AZ60 レビュー
Technics EAH-AZ80 レビュー まとめ
Technics EAH-AZ80 は前作のAZ60から正常進化し、かなりの高音質に仕上がっています。
非常に明瞭度が高く、明るい傾向の音色で、音楽を聴くと楽しい気持ちにさせてくれます!
それでいてバラード系の音楽もしっとり鳴らしてくれます。
以前にTechnicsのカセットデッキ、CDプレーヤーを所有していました。
Victorと同様で、ダイナミックで明るい傾向の音色でとても好きでした。
Technicsは、以前からダイナミックで明るい音色傾向のイメージがありました。
Technics EAH-AZ80 は、そのイメージのまま更に解像度高く、明瞭度高く、高音質化された感じです。
世間での評判が良いのは全く頷けます。
ただ世間では、SONYのWF-1000XM5 の方が売れているようです。
Technics EAH-AZ80 はもっと評価が高くても良いと思います。
まだ届いたばかりなので、もうしばらく使ってみて、あらためて長期使用レビューをさせていただきます。
それでは、楽しいオーディオ・ビジュアルライフを!!
※この記事の内容はあくまで個人の見解で、間違っていたり、最新でない可能性があります。できるだけ公式サイトのリンクを貼っておきますので、正しい情報は公式サイトをご確認ください。
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