AV情報家電 家電製品アドバイザー(エグゼクティブ等級)でオーディオ歴40年以上のyacchiです。
最近、サウンドバーが大人気で、その中でも割りと低価格な DENON DHT-S217 がベストセラーになっています。
安いと言っても本当に価格に見合った価値があるのか不安ではないでしょうか?
私は実際に2023年4月に購入して6ヶ月以上使っています。
この記事では私が実際に購入して使ってきたからこそ分かる、機能の使い方やメリット、デメリットなどを記載し、価格に見合った価値があるのかどうかをお伝えしていきます。
結論から言うと、間違いなく「購入する価値あり」です。
●素のままでも音質良いですが、更なる音質向上策は、こちらの記事を参照ください。
→「爆売れサウンドバー DENON DHT-S217 音質向上 6つの方法」
●実際の音質はどうなのか?実際の音質向上策後の音を空気録音している記事も参照ください。
→「爆売れサウンドバー DENON DHT-S217 レビュー 実際の音質はどうなのか?」
DENON DHT-S217 を購入するきっかけ
元々、2018年当時ベストセラーになったYAMAHAさんのYAS-108というサウンドバーを持っていました。
YAS-108はテレビ前に設置した場合、上面にスピーカーがあります。
バーチャル3Dサラウンド技術「DTS Virtual:X」に対応しており、それなりに臨場感はありました。
しかしながらサウンドバーの真上で聴くとそこそこの音質ですが、正面で聴くと何か音がこもったような感じになりすっきりしませんでした。
ダイレクトに音が届かない、という感触でしたのでそこが不満でした。
DENON DHT-S217 を購入した理由
- YAMAHAのサウンドバーと違い、スピーカーが前面にあって音がダイレクトに届くのが良かった。
- 以前に所有していたサウンドバー YAMAHA YAS-108 はDolby Atmos非対応だったので、Dolby Atmos対応のサウンドバーを体験したかった。
- 価格が2万5千円くらいと手頃だった。
- DENONに対する信頼性があった。
※DENONのプリメインアンプ PMA-2500NE を持っており、私好みの低音で音質が良かった - 地上デジタル、BSデジタルの音声符号化方式のAAC(MPEG-4 AAC)に対応している。
※BOSEやSonosなどの海外製品のサウンドバーは、AACに対応していないことが多い - eARCのHDMI端子の他に、HDMI入力端子がある。
※テレビのHDMI端子では足りず、サウンドバーにFire TV Stick 4K Maxなどを直接HDMI入力したかった - サブウーハー端子がある
※サブウーハーを既に所有しているため、そのサブウーハーを接続して活用したかった
●DENONのプリメインアンプ PMA-2500NEの記事は以下をご参照ください。
→プリメインアンプ DENON PMA-2500NE は実際どうなのか?
●Fire TV Stick 4K Max、Fire TV用「Alexa対応音声認識リモコン Pro」の記事は以下をご参照ください。
→毎日使っているAmazon Fire TV Stick 4K Max レビュー!購入価値あるか?
→Fire TV用「Alexa対応音声認識リモコン Pro」 レビュー 購入価値あるか?
●サブウーハーの必要性に関する記事は以下をご参照ください。
→サウンドバー環境にサブウーハーは必要なのか?
購入の背景
サブスクのVOD(Netflix、Amazon Prime Vodeo、Disney+など)にDolby Atmosコンテンツが増えてきおり、実際に加入しています。
特にDisney+のスターウォーズシリーズ全てDolby Atmos化されており、音声だけでもDolbyAtmos再生可能だったのが大きかったです。
- Amazon Prime Vodeoは、映像も4Kに対応している必要があり、4K非対応(SHARPの疑似4kテレビ LC-60XL10)のテレビを所有している我が家では、音声のみでDolby Atmos再生可能なDisney+の存在は大きかったです。
- LC-60XL10は、4K 30Pまでしか対応しておらず、Amazon Prime Vodeoは4K 60P再生できないとDolby Atmos再生できなかった。
主な特徴
「DOLBY ATMOS」&ロスレスに対応
水平方向の音の広がりに加え、頭上にも展開するDolby Atmosに対応しています。
従来のステレオや5.1ch、7.1chの音源も3Dサウンドにアップミックス可能です。
デジタルオーディオ回路に、上位モデルであるDHT-S517と同じSoC(System on Chip)を搭載し、ブルーレイディスクなどに採用されているロスレスオーディオフォーマットのDolby TrueHDに対応。
そのため、Dolby Digitalなどの不可逆圧縮フォーマットでは実現できない高音質再生が可能です。
豊かな低音を響かせるデュアルサブウーハー
ツイーターとミッドレンジドライバーによる2ウェイ4スピーカーのフロントL/Rチャンネルに加え、エンクロージャーの底面に2基の75mmサブウーハーを内蔵。
バスレフポートを筐体の左右に配置することにより、豊かな低音再生を実現しています。
単体でも低音出ますが、サブウーハーを付けると更に凄いですよ!
4K、HDR対応のHDMI端子
4K/60Hz映像信号に対応するHDMI入力を1系統、eARC対応のHDMI出力を1系統装備。
eARCとは、Dolby AtmosやDolby TrueHDなどの高品位な音声フォーマットをテレビを経由してサンドバーに伝送することが可能な技術です。
また、映像のダイナミックレンジを拡張する「HDR(High Dynamic Range)」映像信号のパススルーにも対応しています。
HDR10、Dolby VisionR、HLG(Hybrid Log-gamma)、HDR10+、Dynamic HDRにも対応しています。
●HDMIのタイプ・バージョンの解説記事は以下をご参照ください。
→【2023年9月最新】HDMI について、HDMIタイプ・HDMIバージョンの違いなどを解説します。
HI-FI コンポーネントに通ずるデノンサウンド
全てのデノン製品のサウンドクオリティを管理するサウンドマスターによるサウンドチューニングを行い、Hi-FiコンポーネントやAVアンプに通ずるデノンの高音質サウンドを実現。
これは本当で、 DENON DHT-S217 はピュアオーディオに通ずる高音質になっていると感じます。
Bluetoothで音楽再生
スマートフォンやタブレットなどBluetoothに対応した機器から手軽に音楽を再生することが可能です。
※コーデックはSBCのみ
●BluetoothのバージョンやBluetoothコーデックの解説は以下記事をご参照ください。
→【2023年8月最新】Bluetooth について、Bluetoothバージョン、Bluetoothコーデックを解説します。
スリムデザイン
高さが67mmとスリムなので、テレビの前に設置しやすく、リモコンの受光部を塞ぎにくいです。
対応音声フォーマット
Dolby Atmos、Dolby TrueHD、Dolby Digital Plus、Dolby Digital、MPEG-2 AAC、MPEG-4 AAC、リニアPCM(最大7.1ch) ※
※音声フォーマットの解説は以下記事をご参照ください。
→【2023年8月最新】ドルビーアトモスとは? DTS-Xとは? など 各種 音声フォーマット形式 を解説します。
端子類
背面写真の左から
- 電電ケーブル端子(メガネ型)
- USB端子(サービス用)
- アナログAUX(3.5mm ステレオミニジャック)
- 光デジタル入力
- HDMI入力端子
- HDMI出力端子(eARC / ARC/CEC対応)
- サブウーハー出力端子
ダイアログエンハンサー(セリフなどの音声を強調する機能)
- LOW、MED、HIGHT の3段階
- 私は常にHIGHTにしています
サブウーハーの音量はLEDランプ4個分で調整可能
- 私はLEDランプ 3.5個分に設定しています
付属品
- リモコン
- 電源ケーブル
- HDMIケーブル
- 光デジタルケーブル
- 簡易な取扱説明書
前面LEDランプの説明
DENON DHT-S217 は、入力ソースや音声フォーマットの情報は、前面のLEDランプにて確認できます。
入力ソースは、LEDランプの点灯数と色で、音声フォーマットは一番左のLEDランプの色で確認可能です。
価格
2023年9月20日時点のAmazonでの価格は、25,227円です。
私は2023年4月27日にAmazonで25,400円で購入しました。
※Amazonの価格は日々変動することがあります。
DENON DHT-S217 の我が家での接続状況
我が家では、HDMI入力にHDMI切替器を接続し、Amazon FireTV 4K MAXとブルーレイプレーヤー(Marantz UD-7006 Special:逸品館カスタマイズモデル)を切り替えて接続しています。
このHDMI切替器は、Amazonで購入したものです。
「スマート良品 hdmi 分配器 双方向 8K 60HZ 4k 120hz hdmi 切替器 2入力1出力/1入力2出力 同時出力なし」という製品で、問題なく使用できています。
写真のSELECTボタンで入力の切り替えが可能です。
※入力側に青色のランプがつきます
eARCのHDMI端子をテレビのARC対応HDMI端子に接続しています。
一応念のため、テレビの音声RCA端子をDHT-S217のAUX端子にも接続しています。
また、AVアンプ(Marantz SR6004 Special:逸品館さんのカスタマイズモデル)の光端子をDHT-S217のOPT端子にも接続しています。
- ブルーレイレコーダーはAVアンプにのみ接続しており、レコーダーの音声をDHT-S217に出力するためにAVアンプの光ケーブル出力から DENON DHT-S217 の光デジタル入力端子に接続しています。
各モードについての感想とおすすめモード
DENON DHT-S217 にはいくつかサウンドモードがありますが、どう使い分けたら良いのでしょうか?
また、いちいちコンテンツによってモードを切り替えるのが面倒な場合は、どのモードをデフォルトで使えば良いのでしょうか?
DENON DHT-S217 には以下4つのサウンドモードがあります。
PURE | 原音に忠実な高音質サウンド |
MOVIE | 映画館のような臨場感あふれるサウンド |
NIGHT | 小音量時にダイナミックレンジ(静かな音と大きな音のレベル差)を圧縮して聞きやすくする |
MUSIC | 広く包み込むような音場のサウンド |
私はデフォルトでMOVIEモードを使用しています。
MOVIEモードが一番、上下左右の音の広がりがあり、低音も豊かなためです。
基本は MOVIEモード をデフォルトで使うことをおすすめします。
- ただし、MOVIEモード は、映画やテレビ視聴では良いですが、音楽もののコンテンツでは低音が膨れすぎて、高音が埋もれてしまう印象です。
私は、音楽コンテンツを観る際は、PUREモードにしています。
PUREモードは、サウンドモードやバーチャルサラウンド処理をバイパスし、増幅回路に直接入力することで、音の純度が最も高くなるモードです。
PUREモードは、サウンドマスターである山内氏が目指す「Vivid & Spacious」サウンドを実現するサウンドモードという位置付けで、40回以上の音質検討を繰り返して決定されたとのことです。
PUREモードは、音の純度が高く、低音のボワつきもなくなり、引き締まったピュアオーディオに近い音になります。
ただし、バーチャルサラウンド処理をバイパスするので、Dolby Atmos等での再生はできなくなります。
MUSICモードは横に広がりが出てコンサートホールで聴いているような感じになりますが、やや低音に締まりがなく、私はほとんど使用していません。
推奨視聴ポジション
色々な位置での視聴を試しましたが、サンドバーからあまり離れない方が良さそうです。
サウンドバーから2m弱くらいまでの距離(割とテレビに近め)が良いと思います。
あまりサンドバーから離れすぎると臨場感が乏しくなる印象です。
デメリット
- DENON DHT-S217 の一番のデメリットは、DTSフォーマットに対応していないことです。
サブスクコンテンツではほとんどDTSフォーマットはありませんが、ブルーレイディスクなどの高音質ディスクにはDTSフォーマットのものが多いので、それが聴けないのが残念です。
- 後は低音の制御が難しいところです。
- MOVIEモードだと音の広がりが出るが、低音は強調される。
PUREモードだと音の純度は高いが、低音はやや物足りない
別の記事で更なる DENON DHT-S217の音質向上策を書いていますが、外付けのサブウーハーがある方が断然低音の迫力が増し、臨場感も更に向上し、上記の低音の制御問題が一気に解決します。
●こちらの記事もご参照ください。
→「爆売れサウンドバー DENON DHT-S217 音質向上 6つの方法」
●サブウーハーに関する記事は以下をご参照ください。
→サウンドバー環境にサブウーハーは必要なのか?
メリット
- この価格にしては音質がかなり良いです。
いわゆる低音を盛大に盛り上げて映画鑑賞時の迫力を増す、という単純な手法は使わずに、純粋にオーディオー製品としての音質へのこだわりを感じます。
- サラウンド感もそれなりに味わえます。
上下の臨場感はそれほどではありませんが、左右・前後の移動音などは実感できました。
- PUREモードの音質は音楽再生時には良いです。
PUREモードは、サウンドバー単体では低音の迫力はやや物足りないですが、音の純度が高くダイレクト感が良く、ピュアオーディオに近い音です。
まとめ:低価格なのに高音質、コスパ最強で 購入価値あり!! おすすめです!
この2万円ちょいの価格でここまでの音質を出せるのであれば、コストパフォーマンスは非常に高い と思います。
テレビ内蔵のスピーカーより臨場感にあふれ、人の話し声も明瞭になり、明らかに高音質になります。
また映画視聴時の音の迫力も増します。
Dolby Atmosコンテンツも豊かな音場を表現してくれます。
この音質を普通のアンプとステレオスピーカーで実現しようと思うと、最低でも10万円近くはかかってしまうと思います。
ステレオスピーカーではサラウンドフォーマットには対応できませんが、DENON DHT-S217 はサラウンドまで対応できてしまいます。
実際に6ヵ月以上使用してきて、さすが老舗オーディオメーカーのDENONさんという感じで、しっかりとした低音をベースに中高音を積み上げていくピュアオーディオに通じる高音質です。
この価格でこの機能と音質なら、DENON DHT-S217 は非常におすすめで、購入する価値がある製品だと思います。
DENON DHT-S217 はこんな人におすすめです
- テレビの音をもっと良くしたい人
- 3万円以内のお手頃価格でドルビーアトモスを体験してみたい人
- 音楽だって映画だって音質にこだわりたい人
- サウンドバー1本でまかないたい人
テレビの音は本当に良くなるし、映画の迫力も増します。
音楽はピュアオーディオに近い音で聴けます。
しかも2万円ちょいで。
テレビを気軽に音質向上したいなら、これは買いだと思います!
もし購入されましたら、是非とも以下の音質向上策を試してみていただきたいです。
音質が劇的に向上します!
→爆売れサウンドバー DENON DHT-S217 音質向上 6つの方法
それでは、楽しいオーディオ・ビジュアルライフを!!
※この記事の内容はあくまで個人の見解で、間違っていたり、最新でない可能性があります。できるだけ公式サイトのリンクを貼っておきますので、正しい情報は公式サイトをご確認ください。
コメント
コメント一覧 (3件)
充実した記事をありがとうございます!
詳しいですね。
今後の記事も楽しみにしています。
ありがとうございます。
これからも記事をどんどんアップしていきますので、よろしくお願いいたします。
引き続きご愛読をお願いします。
[…] る理由は以前の記事で紹介させていただきました。 →以前の記事:「爆売れサウンドバー DENON DHT-S217 は購入価値あるか?」 https://www.audiovisual-life.com/denon-dht-s217-review1/ […]