AV情報家電製品アドバイザーでオーディオ歴40年以上のyacchiです。
以前に、安価なNAS QNAP TS-133 を使用した音楽を気軽に楽しめる『NASで音楽サーバーの構築方法』を紹介しました。
今回は音楽サーバーを利用した音楽再生の『ネットワークオーディオ』について解説します。
ネットワークオーディオの解説 から、ネットオーディオプレーヤー・レシーバー・おすすめのネットオーディオプレーヤー まで紹介します。
この記事を読めばネットワークオーディオの基礎知識が身につきますよ!
●NAS で 音楽サーバーを構築する方法は、以下をご参照ください。
●NASとCDの音質比較は、以下をご参照ください。
●ネットワークストリーマーの導入は、以下をご参照ください。
●神ネットワークストリーマー 『WiiM Pro Plus』の更なる音質向上策は、以下をご参照ください。
ネットワークオーディオとは
ネットワークオーディオとは、その名の通りインターネットなどのネットワークを利用し、音楽ファイルの再生を行うオーディオのスタイルことです。
iTunes、mora、OTOTOYなどの音楽データダウンロードサービスを利用して、スマートフォンで聴くスタイルは今や一般的ですが、家庭内で似たような環境を構築することを指します。
必要なのは、ルーター(*1)とNAS(*2)またはパソコンなどデータが保存できるもの、そしてネットワークプレーヤーの機能を備えた機器です。
パソコンなどにダウンロードした音源をNASなどに保存し、ネットワークプレーヤーを使って再生するのが一般的です。
- 1 ルーター:パソコンなどをインターネットに接続するための機器。
パソコンやNASなどを複数台接続することによりネットワークが形成されます。 - 2 NAS:Network Attached Strorage(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)の略で、ネットワークに接続してデータ保存や共有ができる記憶装置のことです。
ネットワークオーディオの基本構成
ネットワークオーディオの基本構成は以下のような構成です。
ネットワークオーディオの接続例
ネットワークオーディオの接続例は以下です。
最近はハイレゾ対応の携帯音楽プレーヤーも登場していますが、ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴いた場合、音が頭の中で鳴っているように聞こえる「頭内定位」という現象が出てしまいます。
そういうこともあって、イヤホンやヘッドホンだとどうしても音場が今ひとつなんですよねぇ~。
録音された空間の大きさを立体的に感じさせてくれる音場感は、ハイレゾの醍醐味です。
それを可能にするのがネットワークオーディオです。
スピーカーで聴くことで、目の前に演奏空間が広がる音場感を是非味わって欲しいです!
ネットワークオーディオプレーヤーとは
ネットワークオーディオプレイヤーとは、自身のネットワーク上にあるPCやNASに貯めた音楽ファイルを、自由に再生することができる機器です。
従来のように、CDをCDプレーヤーに入れ替えたりする必要がなくなるので、より音楽を自由に楽しむツールとして注目を浴びています。
高音質なハイレゾ音源も楽しむこともできます。
ネットワークオーディオプレーヤーのメリットは以下です。
- ハイレゾやMP3などCD以外のフォーマットの音源が聴ける。
- 音源配信など、聴きたい音楽をすぐに入手して聴くことができる。
- 検索などで曲選びなどが簡単。
- CDを入れ替えるなどの手間がない。
- NASなどのデータストレージに音楽データを保存するためCDの保管スペースがいらない。
- 同じネットワーク上のスマホ、タブレットなどからリモートコントロールできる。
- ネットワーク環境内であれば、どこでも場所を選ばずに音楽が聴ける。
簡易なネットワークストリーマーから、本格的なネットワークプレーヤーまで様々な機器をネットワークオーディオプレイヤーとして使えます。
私が持っているUltra HDブルーレイプレーヤー SONY UBP-X800M2 もネットワークオーディオプレイヤーとして使えます。
ネットワークオーディオレシーバーとは
ネットワークオーディオプレイヤーとほぼ同じ意味ですが、ネットワークオーディオ機能を備えたプリメインアンプのことを指します。
最近のプリメインアンプは、ネットワークオーディオ機能を備えたものが多いです。
下記に紹介する「ネットワークオーディオプレーヤー のおすすめ」の中の マランツ(Marantz) M-CR612 は、ネットワークオーディオレシーバーにあたります。
ネットワークオーディオプレーヤー のおすすめ
お手軽版
お手軽版としては以下があります。
- WiiM Pro / WiiM Pro Plus
安価で抜群の機能性を誇る『神 ネットワークストリーマー』です。
●WiiM Pro Plusの詳細は、以下をご参照ください。
- WiiM Mini
WiiM Pro / WiiM Pro Plusのミニ版です。
接続端子が3.5mmステレオと光デジタルに限定されます。
本格版
専用ネットワークオーディオプレーヤーには以下があります。
- マランツ(Marantz) NA6006
オーディオメーカーのネットワークオーディオ専用プレーヤーです。
マランツ(Marantz)なので、当然音質は良いです。
- マランツ(Marantz) M-CR612
ネットワークプレーヤにもなりますが、CDプレーヤもついた小型のアンプです。
これ一つあれば、スピーカーをつなげるだけでミニコンポが完成します。
- DENON DNP-2000NE
オーディオメーカーDENONのネットワークオーディオ専用プレーヤーです。
これは希望小売価格:275,000円(税込)なので、高級機です。
オーディオフェスタ・イン・ナゴヤ で実際に聴きましたが、凄い音良かったです!
- DENON DNP-800NE(生産終了品)
オーディオメーカーDENONのネットワークオーディオ専用プレーヤーです。
割とお手頃価格(定価:66,000円)だったんですが、生産終了になってしまったのが残念です。
中古で手に入れるしかなさそうですね。
- AIRBOW NT505X Special
オーディオ・ビジュアル専門店の「逸品館」さんのTEACのNT505X をベースにカスタマイズしたモデルです。
逸品館さんのカスタマイズモデルはいくつも利用させていただいており、その音質の良さは折り紙付きです。
- TEAC NT505X
AIRBOW NT505X Special のベースモデルのネットワークオーディオプレーヤーです。
逸品館さんがベースモデルにするくらいなので、基礎部分がしっかり出来ているモデルなのでしょう。
- Eversolo DMP-A8
DMP-A8はAndroid OSを使ったミュージックストリーマーです。
DACやプリアンプ機能も備え、HDMI ARC対応でテレビにもつながるなど、高機能で使いやすいモデルです。
FLACやWAVといったフォーマットへの対応はもちろん、PCMで最大768kHz/32ビット、DSD最大22.4MHzのハイレゾ音源に対応。第3世代XMOS316オーディオプロセッサーを搭載して高速処理を実現。
電源部はDMP-A8ではオーディオ回路用のリニア電源とデジタル部のためのスイッチング電源のツイン仕様になっている(DMP-A6 Master Editionはスイッチング電源のみ)。
DMP-A8では、DACチップがAKM製のAK4499EX/AK4191EQによるセパレートDAC採用となり、ボリュウム回路に高精度の抵抗器とリレーで構成されるR2R音量制御回路を採用しています。
HiVi 夏のベストバイのネットワークプレーヤー部門1(100万円未満[税込110万円未満])で1位を受賞しています。
私はあまり雑誌の賞には興味がありません。
スポンサーには気を遣うでしょうからね。
でも賞を取るからにはそれなりの理由があるのでしょうね。
- Eversolo DMP-A6 Master Edition
DMP-A6 Master EditionはAndroid OSを使ったミュージックストリーマーです。
DMP-A8 の下位モデルです。
FLACやWAVといったフォーマットへの対応はもちろん、PCMで最大768kHz/32ビット、DSD最大22.4MHzのハイレゾ音源に対応。第3世代XMOS316オーディオプロセッサーを搭載して高速処理を実現。
オーディオ回路には、高精度水晶発振器を44.1kHz系と48kHz系のふたつ備え、低ジッターの高精度デュアルクロックとしています。
アナログ回路もフルバランス設計とし、ノイズの影響の少ない高品質を実現。
ESSのES9038Q2Mを2基使用したダブルディファレンシャル構成のDAC回路になっています。
WiFiとBluetoothには非対応。
- BLUESOUND NODE
ネットワークプレーヤーで最近よく目にする、BLUESOUNDのミュージックストリーマーです。
見た目がお洒落なのが良いですよね~。
オーディオ出力端子は、RCA、同軸デジタル、光デジタルで、入力端子にはHDMI端子(eARC対応)まであります。
USBからのデジタル出力が可能なトランスポート機能も備えており、さらに高品位なUSB-DACと組み合わせることもできます。
DACチップは「PCM5242」を採用。
上位機種の「NODE X」もあります。
こちらは、ESS Sabre DAC、専用THXヘッドフォンアンプを搭載とのことです。
- LUXMAN NT-07
高級オーディオメーカーとして有名なLUXMANのミュージックストリーマーです。
D/Aコンバーター(USB・光・同軸デジタル、いずれかの入力搭載機種)と組み合わせて先進のネットワークオーディオ環境を構築するトランスポート製品です。
NT-07のUSB出力は、最大でPCM 768kHz/32bit、DSD 22.5MHz/1bitを誇る最高のサンプリング周波数に対応(光・同軸出力は最大PCM 192kHz/ 24bit)しています。
話題の総合音楽再生ソフトRoonの出力デバイス(Roon Ready)としても動作します。
特徴としては、HDMI端子を搭載しています。
Blu-rayプレーヤーやゲーム機などのデジタル音声信号を入力可能なHDMI入力と、接続したTVの音声も再生可能なARC対応のHDMI出力端子(2チャンネルPCM 192kHz/24bit対応)を搭載しており、映像ソースの音声を2チャンネルオーディオ環境に取り込めます。
まとめ
今回はネットワークオーディオについて、詳しく解説しました。
これでネットワークオーディオについての基礎知識は身に着いたと思います。
ネットワークオーディオはもちろんイヤホンやヘッドホンでも聴けます。
が、イヤホンやヘッドホンばかりで音楽を聴いていないで、是非スピーカーでNASに保管した音楽ファイルを鳴らしてみてください!
目の前に演奏空間が広がって感動することでしょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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